お教室では、絵の描き方や工作の作り方などのテクニックを身につけることだけを目的としておりません。作品は、子ども達の感性や内面が反映されます。ですから、ただ技術を習得しただけでは良いものが作れないのです。描き方、作り方は本や映像から知識として学ぶことはできます。しかし、それだけではどうしても補えないことがたくさんあるのです。これが実は重要なポイントとなるのです。例えば、モチーフを描くとした場合、五感で感じ取りながら良く観察して、それが思ったように表現できているのか、確認作業の連続なのです。そこにはものさしでは測れない空間を認識したり、無限にある色の中から思った色を選んだり、質感も感じ取らなければなりません。そのプロセスがとても大事なことなのです。
大人が、子ども達の前で楽しそうに粘土を転がして指で伸ばしながらあっという間に器にしたり、水の中に3色の絵の具をたらして不思議で面白いマーブル模様を作るとします。そうすると子ども達は魔術でも見ているかのように心を躍らせて目を輝かすのです。子どもの時代からたくさんのそういった体験をして、大人になってもそういう気持ちを持ち続けて欲しいと願っています。
幼児クラスは、画材はもちろんのこと手が小さくても使える工具なども用意しております。道具や材料を楽しく学べるように、そして作る喜びを味わえるように、一人一人丁寧にサポートさせていただきます。道具を使えるようになると愛着も湧き、制作の幅も広がります。
小学生くらいになると、道具も使えるようになって理解力もつき、大人が驚くような発想を生み出します。こちらが教えたことを元にして自分の世界を作っていきます。絵の具が4本と画用紙と筆があったとしたら、あなたなら何を描いてみますか~? 僕なら恐竜の夢の続きの話を描いて絵本を作ろうかな~ わたしは家族で見た虹の絵を描いて自分の部屋に飾りたいな~ ものづくりが特別なことではなく、自然に生活の一部として楽しむ心を育んでいけたらいいと思っています。
絵を描いたり、ものをつくる過程でひとりひとりのいろ色な力(観察力、デザイン力、創造力、決断力、問題を克服する解決能力、集中力)が伸びやかに育ち、そして、時々立ち止まって周囲の人と自分との違いを見つけ認め合い、それぞれの個性が生きた自分らしい表現ができるようにサポートさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。